【現場いろいろストーリー】2025.9-鎌倉セカンドハウス左官壁

鎌倉にあるマンションのリノベーション。今回もチームメンバーの左官職人“寺っち”に施工をして頂きました。

この日は大工さんも現場で作業しており、キッチンのR型カウンターを無垢材で製作していました。

玄関と居室を繋ぐ廊下からリビング全体にかけて、天井と壁を本漆喰で左官仕上げにします。

何度もサンプルを作成し色味を調整しながら、お施主様のご希望に沿った完全オリジナルの調合で施工が始まります。

天井は、体幹を使いながらしなやかに塗られていきます。私も以前、ワークショップで天井を塗ったことがありますが、見た目以上に体力を使う作業だったのを思い出しながら、撮影させてもらいました。さすがは熟練の職人さん。いとも簡単そうな所作で、スムーズに作業が進んでいきます。

パキッと美しく仕上がりました!次は、リビングの一面だけを掻き落とし仕上げにしていきます。

下塗り、上塗り2回、の作業に立ち会えず、、、、午後現場に向かい掻き落とし作業からの取材となりました。

掻き落とし仕上げは、硬化前に掻き落とす必要があるため、そのタイミングの見極めが非常に重要になります。まだ軟らかいううちに掻いてしまうと、上塗りをはぎ取ってしまう原因になり、逆に硬化が進みすぎるとセメントの強度が出てしまい、掻き落とすのが難しくなります

材料の硬化時間を考慮しながらの作業になるため、季節によって工程も変わってきます。夏場は硬化が早いため、朝から塗り付けを始めると、午後には掻き落としができる状態になりました。掻き落とし専用の道具で大胆にダイナミックに掻き落としていきます。

時間との真剣勝負。ほんの少しの遅れが仕上がりに影響するため、硬化のスピードに合わせて手を止めず進めていきます。

そして最後に、専用のハケを使って細かい粒子を丁寧に払い落としていきます。荒々しい表情の中にも、光をやさしく吸収する柔らかな質感が感じられます。月にゆかりのあるお施主様がこだわった、“月面”のような雰囲気がとても美しい、印象的な壁となりました。(m.t)