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山梨県北杜市界隈の建築探訪へお正月休みの後半を利用して行ってきました。まずは地元の美味しいランチで腹ごしらえです。
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清春芸術村を通過し、少し奥へと向かった先に発見したお蕎麦屋さんへ入ることにしました。
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自家製粉でつくる蕎麦が人気の「翁」。少し鶯色したお蕎麦は香りが良く、辛味大根の辛さとの相性がとてもよく美味しかったです。
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そして、複数の建築作品が集まる芸術村「清春芸術村」へ到着です。
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まず出迎えてくれるのは、シンボル的存在の「ラ・リューシュ」。大迫力の存在感に圧倒されます。
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現在もアトリエ兼住居としてパリの記念建築とされているギュスターブ・エッフェルの建築が1981年に再現されたもの。中にはミュージアムショップもありました。
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敷地内の一番奥に行くと「清春白樺美術館」があります。その名の通り、白樺派にまつわるあらゆる作品、書簡や原稿までもが展示されています。谷口吉生さんが設計した内部の展示空間はとても心地よかったです。そして、「セザールの親指」がクリスタルに変わっていましたが、堂々たる存在感で鎮座していました。
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清春白樺美術館を出て右手に目を向けると「ルオー礼拝堂」が見えてきます。
ジョルジュ・ルオーを記念して建てられた礼拝堂、こちらも谷口吉生さんの設計です。
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美しい曲面のコンクリート壁に当たる光が空間全体を優しく包み込み、極めてシンプルなつくりの内部は瞑想のための空間としての場にもなっています。
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芸術村の中心部である芝の敷地へ戻ってくると「光の美術館」が見えてきます
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安藤忠雄さんが設計したこの箱型の美術館は、一切人工照明がない自然光だけの美術館。
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ガラスで切り取られた天井の一角や、壁のスリットから入る光は刻一刻と変化を続けます。
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季節や時間によって様々な表情を体感できるでしょう。
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こちらはエッフェル塔完成100周年を迎えた際に、フランスから清春芸術村に移設されたエッフェル塔の一部。お隣に立っているのは、現代美術家セザールによるエッフェル像です。
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「光の美術館」を出て右手に進むと、地上約4メートルの高さにある藤森照信さんによる「茶室 徹」が見えてきます。
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この茶室を支える檜は清春芸術村に植わっていた樹齢八十年の檜を使っているそうです。
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こうして個性的な建築が一つの場所で楽しめる清春芸術村、一通り見学が終わりました。
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そして、清春芸術村には樹齢90年余りの桜がたくさん植樹されているので、桜の満開の時期にも来てみたいと思います。
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さて、次は小淵沢方面へ。
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やってきたのは「中村キース・ヘリング美術館」。
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ウォーホルやバスキアなどと並んで80年代のアメリカのアートシーンを席巻したアーティスト。80年代初頭にニューヨークの地下鉄で始めたサブウェイドローイングというグラフィティ・アートで一躍名を広めることになったキース・ヘリングのコレクションのみを展示する美術館。
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今回は開館15周年記念展として開催されている「混沌と希望」の展示を見に行きました。
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受付を済ませて、いざ展示エリアへと向かいます。
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北川原温氏による設計は、「闇から希望へ」というテーマで80年代の混沌とした大都市ニューヨークで生まれたキースのアートが放つメッセージを体感できるような空間となっています。
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「闇」の展示室へと下るスロープ。
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「自由」の展示室へと登るスロープが地形に従った動線で多様に変化しています。
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緩やかな高低差のある展示スペースにはアルミニウムペイントのオブジェが数点あり、カラフルで奇妙な形が妙に可愛い。
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他のお客様がいなかったので、私たちもオブジェと化しました。
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また別室の展示室へ移動します。
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奥には、イベントやキャンペーンのヴィンテージポスターがずらりと並んでいました。まだまだ見どころはたくさんありましたが、空間全体を通じてキースの思考や人生、また作品の持つエネルギーを感じることができました。
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また、オーナー様の想いとキースらしさ、そして街との関係や自然の地形に反響するかのような建築、この要素が見事にマッチングしているところにも魅力的を感じました。(m.t)