【現場いろいろストーリー】2020.12-一年点検 @大三島

昨年竣工した大三島のゲストハウス「大三島 素泊り茶房 トマリギ 」の一年点検に伺いました。ものづくりをしている私達にとっても、お施主様にとっても重要な確認作業です。ものを作って終わりではなく、そこからがスタート。私たちの本領を発揮するところであり、責任でもあります。

木造の建物は、冬に乾燥して夏に湿度を吸収するので家が伸び縮みするイメージです。どうしても天然素材の木は動くので扉や建具は反ったり、漆喰壁も乾燥と湿潤を経てヒビ割れたり隙間が生じることもあります。これは当然起こりうる現象なので、今回のようなタイミングで様子を見ることが望ましく、また、躯体が落ち着いてから手を加えたいので、見極めするには一年点検は良いタイミングとなります。

今回一年振りに大三島に訪れて、素敵なお施主様、誠実な仕事をしてくださった職人さん、携わって下さった建材屋さんにお会いし、家族のように過ごしたあの時間が懐かしく思い出されました。本当に、皆様の丁寧な仕事を一年振りに見て、改めて感謝の気持ちでいっぱいになりました。

一年点検のお施主様からのお声を聞かせて頂き、建物自体の大きな問題点はなかったものの、実際に運営してみてから気付く点や改善点も課題として挙がりました。今回の内容を踏まえて、お施主様と私達で話し合い、今後の運営がより良いものになるよう、これからも提案や改善策を一緒に考えていきたいと思っています。

そして最後に、やっさん(お施主様)のお茶に対する愛情と拘りのお話を聞き、夜な夜な飲んだお茶の味は格別でした。ありがとうございました。(m.t)