【現場いろいろストーリー】2023.9-窓枠なし「まきこみの施工」ボード張り

「梅の木ハウス」の進捗レポート、今回はボード張りと窓枠周りの作業の取材をしてきました。広いLDKの天井にボードを中央から張り始めるキム兄。建物は厳密には真四角ではないので、少しづつどこかが歪んでいるため、少しでもそのズレをなくすには隅から張らない方が良いとのこと。

そして、てっぽうで釘打ちした後は、釘の出をボードのつら位置に合わせます。一枚張る毎にドライバーで調整を繰り返します。この作業を怠ると、次の工程で作業をする職人さん(塗装屋さん・左官屋さん・クロス屋さん)の仕上げに影響が出てしまうのできっちり行います!

次は壁面のボード張りに移ります。早速ですが今回のレポートの注目ポイント「キム兄が考え出した窓周りのボードの張り方」をご紹介します。

まずは、化粧枠の取り付けから始めます。

四方の化粧枠を取り付けたら、「わく枠金具」を使って巻き込みの枠材を固定します。順番としては、まず金具の取り付け位置を決め仮止めスライド用長穴に釘を打ちますが、完全に打ち込まずにスライドできる程度にしておきます。

次は、化粧枠めがけてビス止め穴より斜め方向にビスを打ち込みます。

そして、化粧枠の通りを隅から確認。

化粧枠の通りが確認できたら本止め穴に釘を打ち、仮止めスライド用長穴の釘も完全に固定します。

化粧枠全体の通りがピシッと決まれば完成です。

枠が完成したらサッシ周りにアクアフォーム(断熱材)をふきます。家全体の断熱効果を高める為に、サッシ周りまで丁寧に断熱をします。

隙間をできるだけ作らないようにパンパンに埋めていきます。この後ボードを張るので、余分に出たところは削って平にします。

いよいよ4つの窓周りのボード張りに移ります。

通常、窓の右側に合わせてボードをカットして張っていくのが普通ですが、今回キム兄が考えた張り方は、カットしないボードをそのまま張ります。

当然こうなりますね・・・。窓が隠れてしまいました。

ここからがキム兄オリジナルの施工方法です。

一枚の面で張ったボードを、写真のように後からカットしていきます。

右側面から流れるように下部分もつなげてカットしていきます。

この施工方法の真骨頂は、窓の角の部分に繋ぎ目を作らないでボードが張れることです。なぜなら窓の角はクラックが入り易いので、次の仕上げの塗装の完成度に影響が出てしまいます。家は数年かけて動きが出ますが、一番影響してしまうのが繋ぎ目です。このように作ることで化粧面の割れが走り難いようになる、という訳です。完成してしまうと見えない箇所ですが、見えないところまで(下地)きちんと考えて丁寧につくることをこれからも続けていきたいと考えています。現場密着取材はこれからも続きます、今後も考えて考えながら作り上げていくものをレポートしていきますので楽しみにしていて下さい。次は塗装屋さんのストーリです!(m.t)